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【2019年】平成31年分扶養控除申告書の書き方!記入例・記載例を分かりやすく解説!

「平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等申告書」の記入の仕方を説明していきます。

「扶養控除等申告書」については基本的には、昨年と変わらない様式となっています。

しかし、今までは1枚の紙で記載していた「保険料控除申告書 兼 配偶者控除申告書」の様式が変更されています。

生命保険料・地震保険料などを記載する「平成30年分給与所得者の保険料控除申告書」と配偶者の所得等の状況を確認する「平成30年分給与所得者の配偶者控除等申告書」の2枚となりました。

まずは、「平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等申告書」の記入の仕方を説明していきます。

平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の書き方

こちらが「平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等申告書」の様式になります。

勤務先から渡されたけど、書類を紛失してしまった場合には「国税庁HP」からダウンロードして印刷し記入しましょう。

上から順番に説明していきます。

①本人の情報を記載する

(1)あなたの氏名(フリガナ)
記入されるご本人の名前とフリガナを記載します。

(2)あなたの個人番号
12桁の個人番号(マイナンバー)を記載します。
※マイナンバーは、会社で昨年度記載している場合などは記載不要としている会社もあります。勤め先の指示に従いましょう。

(3)あなたの住所又は居所
郵便番号と住所又は居所の住所を記載します。(原則は住民票があるところ)

(4)あなたの生年月日

(5)世帯主の氏名
世帯主の氏名を記載します。世帯主が本人の場合は本人。
実家住まいの方は、ご両親のどちらだと思われます。

(6)あなたとの続柄
世帯主の方との続柄を記入します。ここでも本人の場合は、本人と記載します。
世帯主がお父さんの場合は、「父」でお母さんの場合は、「母」と記載します。

(7)配偶者の有無
「有・無」のどちらか該当する方に○をつけます。

(8)㊞のところに押印します。
実印でなくても大丈夫です。シャチハタではなく認印で押印しましょう。

(9)2ヶ所以上のところから給与の支払いを受けている人が、他の勤め先に「従たる給与についての扶養控除申告書」を提出している場合に○を付けます。1ヶ所の場合には記載不要です。

扶養されている方が居ない場合には、「平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等申告書」の記載完了となります。

「平成30年分給与所得者の保険料控除申告書」の記載へ進んで下さい。

扶養されている方がいらっしゃる場合には、引き続き下記を参考にして下さい。

 

② 源泉控除対象配偶者を記載する

②には、源泉控除対象配偶者の氏名などを記載します。

こちらは、税制改正によりいくつか変更点があります。扶養控除申告書を記載する際、該当する場合には注意する必要があります。

まず確認して頂きたいのは、下記の二つです。

確認ポイント

①あなたの平成31年(2019年)中の所得の見積額が900万円以下であるか?

②生計を一にする配偶者の方の平成31年(2019年)中の所得の見積額が85万円以下であるか?(青色事業専従者として給与の支払いを受ける人などは除きます)

上記2つを確認して、2つの条件に該当していれば記載する事が出来ます。

記載するのは、以下の情報です。

(1)配偶者の氏名(フリガナ)
名前とフリガナを記載します。

(2)配偶者の個人番号
12桁の個人番号(マイナンバー)を記載します。

(3)配偶者の生年月日

(4)平成30年中の所得の見積額(所得の見積額の表を下記に記載しておきます。)

(5)非居住者である親族
国内に住所を有せず、かつ、現在、まで引き続いて1年以上国内に居所を有しない場合は、○を記載します。

(6)配偶者の住所又は居所
郵便番号と住所または居所の住所を記載します。(原則は住民票があるところ)同じ住所であれば「同上」と記載で大丈夫です。

(7)異動年月日及び事由
異動がなければ空欄のままで大丈夫です。平成30年中に異動があった場合は記載します。

 

所得の見積り方法になります。

(参考)

①収入が給与所得のみの場合の給与等の収入金額と所得金額の関係(具体例)は次の表のとおりです。

給与等の収入金額所得金額
11,200,000円9,000,000円
1,500,000円850,000円
1,030,000円380,000円

②収入が公的年金等に係る雑所得のみの場合の公的年金等の収入金額と所得金額の関係(具体例)は次の表の通りです。

公的年金等の収入金額所得金額
65歳未満1,633,334円850,000円
1,080,000円380,000円
65歳以上2,050,000円850,000円
1,580,000円380,000円

 




③ 控除対象扶養親族(16歳以上)を記載する

③には、控除対象扶養親族(16歳以上)平成16年1月1日以前生まれの方を記載します。

 

扶養親族に該当する人の範囲は以下の通りになります。

扶養親族とは、その年の12月31日(納税者が年の中途で死亡し又は出国する場合は、その死亡又は出国の時)の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。

(注)出国とは、納税管理人の届出をしないで国内に住所及び居所を有しないこととなることをいいます。

(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

(2) 納税者と生計を一にしていること。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

国税庁HP参照

控除対象扶養親族とは、上記の4つの要件に当てはまる扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

(1)控除対象扶養親族の氏名(フリガナ)
名前とフリガナを記載します。

(2)控除対象扶養親族の個人番号
12桁の個人番号(マイナンバー)を記載します。

(3)控除対象扶養親族の生年月日

(4)控除対象扶養親族が年齢70歳以上(昭和25年1月1日以前生まれ)でその人があなた又はあなたの配偶者の直系尊属で同居を常況している人である場合は、「同居老親等」にチェックマークを入れます。その方がそれ以外のの人である場合には、「その他」にチェックマークを入れます。

(5)控除対象扶養親族が、年齢19歳以上23歳未満(平成9年1月2日~平成13年1月1日生)の場合にチェックマークを入れます。

(6)控除対象扶養親族の平成31年中の所得の見積額(所得の見積額の表は上記に記載してあります。)

(7)非居住者である親族
国内に住所を有せず、かつ、現在、まで引き続いて1年以上国内に居所を有しない場合は、○を記載します。

(8)控除対象扶養親族の住所又は居所
郵便番号と住所または居所の住所を記載します。(原則は住民票があるところ)同じ住所であれば「同上」と記載で大丈夫です。

(9)異動年月日及び事由
異動がなければ空欄のままで大丈夫です。平成31年中に異動があった場合は記載します。

大学や高校生でアルバイトをされているお子様がいらっしゃる場合には、所得の確認をするようにしましょう。時給も年々上り、いつの間にか扶養の範囲を超えていたという事例を多々見かける事があります。

 

④ 障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生

④には、障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生を記載します。

該当される方が居ない場合には、空欄のままで大丈夫です。

(1)障害者(特別障害者)
障害者のところにチェックマークを入れます。表の該当する項目及び欄に、チェックマークをいれて( )内には該当する扶養親族の人数を記載します。

(2)寡婦、特別の寡婦、寡夫、勤労学生
いずれかに該当する場合に、チェックマークを入れます。

(3)左記の内容
左記の障害者等に該当する人がいる場合、その該当する事実やその人の氏名を記載します。

(4)異動年月日及び事由
異動がなければ空欄のままで大丈夫です。平成31年中に異動があった場合は記載します。

 

⑤ 他の所得者が控除を受ける扶養親族等

⑤には、他の所得者が控除を受ける扶養親族等を記載します。

こちらは、共働き世帯などで配偶者の方などが扶養控除を受けている子供や両親がいる場合に記載します。扶養控除がダブらない様に確認するための項目となります。

(1)他の所得者が控除を受ける扶養親族等の氏名(フリガナ)
名前とフリガナを記載します。

(2)他の所得者が控除を受ける扶養親族等のあなたとの続柄
続柄を記載します。

(3)他の所得者が控除を受ける扶養親族等の生年月日

(4)他の所得者が控除を受ける扶養親族等の住所又は居所
住所または居所の住所を記載します。(原則は住民票があるところ)同じ住所であれば「同上」と記載で大丈夫です。

(5)控除を受ける他の所得者
控除を受ける他の所得者の氏名、続柄、住所又は居所を記載します。

(7)異動年月日及び事由
異動がなければ空欄のままで大丈夫です。平成31年中に異動があった場合は記載します。

 

⑥ 住民税に関する事項:16歳未満の扶養親族

⑥は、16歳未満の扶養親族(平成16年1月2日以後生)子供の情報を記載していきます。

こちらは、住民税に関係してくるので忘れずに記載して下さい。

(1)16歳未満の扶養親族の氏名(フリガナ)
名前とフリガナを記載します。

(2)16歳未満の扶養親族の個人番号
12桁の個人番号(マイナンバー)を記載します。

(3)あなたのとの続柄

(4)16歳未満の扶養親族の生年月日

(5)16歳未満の扶養親族の住所又は居所
住所または居所の住所を記載します。(原則は住民票があるところ)同じ住所であれば「同上」と記載で大丈夫です。

(6)控除対象外国外扶養親族
国内に住所を有しない扶養親族の場合には○を記入します。

(7)16歳未満の扶養親族の平成31年中の所得見積額(上記で記載した表を参考にして下さい。)

(7)異動年月日及び事由
異動がなければ空欄のままで大丈夫です。平成31年中に異動があった場合は記載します。

まとめ

記入お疲れ様でした。

以上が「平成31年(2019年)給与所得者の扶養控除等申告書」の記載の仕方になります。

後日「平成30年分給与所得者の保険料控除申告書」「平成30年分給与所得者の配偶者控除控除等申告書」の記入の仕方を紹介していきます。

これらの書類を正しく記載しないと、正しい年末調整が出来なくなってしまいます。

正しく記載して年末調整を受けられるようにしましょう。